こんにちは。クリコです。
雨粒が窓ガラスを叩く音、雨だれが落ちる音、傘の上で跳ねる音、遠くで聞こえる音…ポツポツ、ピトピト、ピチャピチャ、サーサー。涙のように伝う、霧のように煙る、針のように落ちる。雨にはいろいろな音と表情があります。窓を伝う雨粒を眺めていると、頭の中をユーミンの「雨の街を」や大瀧詠一の「雨のウェンズデイ」が流れて、切なくアンニュイな気分になったりします。不意の雨にずぶ濡れになったら気持ちがスッキリしたり、雨上がりの雲の切れ間から差す光に希望を感じられたり、雨は人の心を揺らします。
雨の季節に観たい邦画の名場面
雨のシーンが印象的な映画がたくさんあります。登場人物の心理描写や状況を雨を使って効果的に演出しています。 皆さんはどんな作品を思い浮かべますか?私が好きな作品をいくつかをご紹介します。
小津安二郎監督「浮草」(1959年) 舞台は夏の伊勢志摩。十数年ぶりに訪れた旅芸人一座の座長・駒十郎役を二代目中村鴈治郎、内縁の妻すみ子役を京マチ子が演じています。 駒十郎に隠し子がいたことがわかり、腹立ち紛れにすみ子は一座の看板女優に隠し子の青年を誘惑させます。それを知って激怒する駒十郎とすみ子とが激しく罵り合うシーンでは、土砂降りの雨が二人を隔て、激しい雨音が煮えたぎる怒りを象徴するかのようです。 雨に煙る軒下で、番傘の赤と帯の白がくっきりと浮き立つ美しさが印象的な場面です。
黒澤明監督「七人の侍」(1954年) 戦国時代、野武士の略奪行為に苦しむ百姓が腕利きの侍七人を雇い、村を守る物語。 一癖も二癖もある侍たちをスカウトする場面は、コミカルに描かれていています。クライマックスは土砂降りの中の決戦シーン。墨汁を混ぜた大量の水を使った雨は、重量感があって息がつまるほどの迫力と臨場感を演出しています。さすが世界のクロサワ、凡人では思いつかない天才的な発想力です。
胸キュンな雨の名場面といえば
「ティファニーで朝食を」(1961年) ニューヨークを舞台に、お金持ちとしか結婚しないと公言するホリー(オードリー・ヘップバーン)と作家志望のしがない青年ポール(ジョージ・ペパード)との都会派ラブストーリー。本当の幸せとは何かに気づいたホーリーが、ポールに駆け寄りキスをかわすラストシーン。彼女の頑なさを洗い流すかのように激しい雨が降り注ぎます。自分の心に正直になったホーリーの素の美しさと「ムーン・リバー」の優しいメロディにうっとりさせられます。
「小さな恋のメロディ」(1971年) 主人公ダニエル(マークレスター)とメロディ(トレーシー・ハイド)、11歳の二人の幼い恋の物語。 大人たちの猛反対を押しのけ、親友で悪ガキのトム(ジャック・ワイルド)が神父役をつとめ結婚式をあげる場面は、同年代だった私や多くの人の心を鷲掴みにしました。 雨降る墓地で二人がカバンの下で肩寄せ合う姿から、真剣な愛がひしひしと伝わってきます。柔らかく降り注ぐ雨とBGM「若葉のころ/First of May」が、優しく包み込むような最高に美しいシーンです。
「シェルブールの雨傘」、「雨に唄えば」、「ショーシャークの空に」、「となりのトトロ」など、他にもご紹介したい映画がたくさんあります。 梅雨のこの時期、雨のシーンが素敵な映画をご覧になってはいかがでしょうか。
映画のお供にぴったりの「チキンナゲット」の作り方をご紹介します。ご家族の皆様で美味しく召し上がってください。
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スパイシーチキンナゲット
【材料 1人分】
材料名 | 分量 | 1 | 鶏シート肉の肉だね | 90g *作り方は第2回「シート肉の肉だね」参照 | 2 | 砂糖 | 少々 | 3 | おろしニンニク | 2g | 4 | 薄力粉 | 大さじ1 | 5 | 【揚げ衣】 |
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片栗粉 | 小さじ2 | |
ベーキングパウダー | 小さじ1/2弱 | |
胡椒 | 少々 | |
チリペッパー | 少々 | |
パプリカパウダー | 小さじ1弱 | |
水 | 大さじ2 | |
6 | 揚げ油 | 適量 |
7 | ケチャップ | 適量 |
8 | マスタード | 適量 |
【作り方】