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【イベント開催レポート】共催イベント「Working Cancer Survivor’s Day 2024」

掲載日:2025年1月31日 12時13分

公益財団法人日本対がん協会は2024年11月、 “がんと就労”についての啓発イベント「Working Cancer Survivor’s Day 2024」を特定NPO法人日本キャリア開発協会と共催しました。

日本では毎年約100万人が新たにがん患者になり、そのうち3人に1人は働く世代と言われています。このイベントは、2019年から毎年、勤労感謝の日(11月23日)にちなみ11月に開催しています。6回目となる今回は、キャリアを考える上で大切な「内的キャリア」をテーマとし、仕事に対するやりがいや生きがい、達成感、仕事の捉え方、価値観などに焦点を当てました。11月20日は企業の人事、総務、経営者を対象に対面式で行い、11月30日はWEB開催し、20日の講演動画を視聴後にグループワークを行いました。

日本対がん協会報でも開催レポートを掲載させていただいています。
第747号 日本対がん協会報を読む

【1日目】11月20日(水)開催


「~企業の取り組みの背景にある物語~両立支援の原動力は何か?」


■対象:企業の人事、総務、経営者
■会場:国立がん研究センター 築地キャンパス 研究棟1F セミナールーム
■参加者数:41名(申込数:51名/参加率80%)
■プログラム

プログラム
13:30 オープニング
主催者挨拶
公益財団法人日対がん協会 常務理事 石田 一郎
特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 理事長 大原良夫
13:45 第一部 取り組みの背景~わたしたちの物語~
ご登壇:
伊藤忠商事株式会社 人事・総務部キャリアカウンセリング室 松本直樹さん
伊藤忠商事株式会社 人事・総務部キャリアカウンセリング室 庄本恭子さん
サッポロビール株式会社 広報部ビール文化コミュニケーショングループ
兼 人事総務部 プランニング・ディレクター 村本高史さん
モデレーター:キャリア・デベロップメント・アドバイザー、JCDA認定インストラクター、国家資格キャリアコンサルタント 原博子さん
15:30 第二部 治療と仕事の両立支援体験談から見える、組織や周囲ができること
ご登壇:村本高史さん
モデレーター:キャリア・デベロップメント・アドバイザー、国家資格キャリアコンサルタント 室田智美さん
16:30 クロージング
公益財団法人日本対がん協会、特定非営利活動法人日本キャリア開発協会の取り組み紹介


■アンケート結果 ※N=26
1~3.イベント内容について、全体、第一部、第二部、すべてのプログラムが100%の「満足」の回答をいただきました。

4.御社内の治療と仕事の両立支援推進や、健康経営、D&Iなどの取り組みの一環として、当事者意識を醸成する取り組みに関心があるという回答と、りぼらの企業向けプログラムへの関心があるという回答は合わせて85%でした。

■参加者からの声
≪第一部≫回答一部抜粋
・制度を作ってから、と思っていましたが、日頃のコミュニケーションからだなと気付かされました。
・伊藤忠さんの、 同期の方ががんになり、同期が支え、社長がメッセージを出すといった企業の中の人と人とのつながりが大事であると感じました。「話に来てくれる場所がある」「長きにわたり伴走者」など、こういう関係に なるには短期間では難しいことだと感じました。そしてサッポロビールの村本さんの当事者としてのお言葉は、心に沁みました。「制度より対話」を肝に銘じて、社員との関係性を日ごろより築いていけたらと思いました。その先にきっと、社員の働く居場所ができるんだと思います。

≪第二部≫一部抜粋
・言葉一つずつ、全てが印象深く、人として学べる事ばかりでした。病人と、ではなく変わらず人間同士分かり合える気持ちを大切にしていければと思います。
・組織でカウンセリングする場合、問題解決モードではなく、都度当事者に寄り添い、どうありたいか気持ちに寄り添うあり方が大事であること。話を寄り添って聴くキャリアカウンセリングの存在大切。というメッセージ受け取りました。
「善かれ」が自分本位の視点であることを改めて気づくことができました。病気に関わることだけでなく、全てに対しての心構えであり、心に留めて過ごしたいと思いました。

【2日目】11月30日(土)開催


「がんになった経験を社会に生かそう、自分のため、誰かのため~それぞれの物語、わたしの物語~」

■対象:どなたでも可(実際の参加者:患者、患者家族、企業の人事、キャリアコンサルタント)
■会場:オンライン(ZOOM)
■参加者数:40名(申込数:58名/参加率68%)
■プログラム

プログラム
14:00 オープニング
14:10 プログラムスタート
・最初のお話し:キャリアの考え方
・グループトーク:初めましてトーク
・11月20日(企業向け開催時の講演)の動画鑑賞:取り組みの背景~わたしたちの物語~
・グループトーク:感じたこと、考えたことの共有
15:20 休憩
15:30 プログラム再開
・11月20日(企業向け開催時の講演)の動画鑑賞:治療と仕事の両立経験談から見える、組織や周囲ができること
・グループトーク:感じたこと、考えたことの共有
・全体共有
16:20 クロージング

■アンケート結果 ※N=30

≪全体≫回答一部抜粋
・今までの自身の思い込みが間違っていることに気づいた。
・自らの復帰時の困難やサポートについて語り、他の方の体験を伺うことができた。
・今、まさに自分が抱えているモヤモヤを、グループワークで話すことができたので大変満足。
・がんになった時の思いを共有できたように思う。同じような悩みを持ち続けるよりも、このような場所があれば解き放てるのだと感じました。
・今年キャリアコンサルタントの資格を取得し、仕事と治療の両立支援の場に立つことを目指しています。しかし、どのように進んでいけば、そこにたどり着けるのか分からずにいます。そんな中、このイベントに参加させていただきました。この様な学びの場があり、本当に嬉しかったです。

【まとめ】
2日間にわたって開催したことで、企業の人事や経理、キャリアカウンセラー、がん患者、患者家族などに方々にご参加いただき、企業側の声、患者側の声を聴くことができました。またグループワークでは参加者の皆さんもそれぞれの立場から、また違った立場の意見や思いを聞き、たくさんの気づきや発見をされていました。イベントは、満足度も高く、高評価をいただくことができました。企業、患者それぞれの特性、個性を理解し、互いの信頼を深めることで、より良い治療と仕事の両立を望まれる方々のために、これからもこうした機会を提供していきたいと思います。
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