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マイヒーローと会おう!~ 5years クリスマス会に参加して~

掲載日:2017年12月12日 12時53分

 全国のがんサバイバーの数は、700万人ともいわれています。  その中で自分の症状や処方、年齢に近い人を見つけるのはそう簡単ではありません。  さかのぼること2009年、18歳の息子と私もそうでした。  当時、インターネット検索では欲する情報を見つけられませでした。しかしリレー・フォー・ライフ会場にて、30代男性の先輩サバイバーと偶然知り合うことができました。Kさんは敢えて義足を付けず、杖だけで何週も何週も豪快に笑いながら歩いていました。相通じるものがあるのでしょう、息子はおおきくうなずきながらKさんの話を聞いていました。  苦難を乗り越え豪快に生きているKさんは、紛れもない息子のヒーローになりました。  先日12月10日、「マイヒーロー、マイヒロイン、マイフレンドと会おう!」を合言葉に、特定非営利活動法人5yearsが主催するクリスマス会が都内で開かれました。  偶然の出会いを必然の出会いにする、それが5yearsのオフ会です。  全国から集まった100名以上のサバイバーや家族に囲まれ、代表の大久保淳一さんはこう述べました。 「私たちは生きてるだけですごいんです。みんなきっと誰かのために役に立ってます。」  治療後元気に社会に戻った人たちの情報を発信すれば、多くのサバイバーとご家族が精神的に救われるはず、それが大久保さんの信念です。
 当日は、クリスマスギフトとして、がんと告知されてからの期間が刻まれたクリスタルのメダルが参加者1人1人に贈られ、多くの歓喜にあふれました。   ウェブサイト上のペンネームでの情報が、会場では一転しリアルなものに変わります。30秒スピーチでは、仲間と会えたことで込み上げる感情を抑え切れずに涙をこぼす人もいました。「血液仲間で一緒に写真を撮りましょう。」「大久保さん、次回はぜひ関西で企画して!」「メリークリスマス!!」  
右:大久保淳一さん、左:岡本宏之(筆者)
大久保さん自身が精巣腫瘍サバイバーならでこその、経験を通じた積年の想いが5yearsには込められています。プラットフォームは、サバイバーの経験からくる有益な情報提供とそのフィードバックを可能にしました。治療への希望、治療後の人生に対する希望を伝えたいという想いはサバイバーに伝染していき、12月11日現在3797人の登録者がいます。次回のオフ会は武道館を目指すとか。  また、大久保さんの挑戦はプライベートでも続きます。  目標は、来年サロマ湖100㎞マラソン10回目の完走による「サロマンブルー」の称号獲得。ますます5yearsの発信力と、大久保さんの行動力には目が離せません。(文:岡本宏之)
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