垣添忠生の全国縦断がんサバイバー支援ウォーク 一言ブログ 4月4日
敦賀では風が強く、桜の花びらが舞っていました。ところが、歩みを進めて山間部に入ると、桜が満開です。桜の樹の下で、大判カメラを構えている男性がいました。ドイツのリンホフカメラでしょう。その昔、土門拳や入江泰吉などの写真家も愛用した懐かしの名機です。桜をめぐる歌がいくつも頭に浮かびました。
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに(小野小町)
ひさかたの光のどけき春の日に 静心なく花の散るらむ(紀友則)
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし(在原業平)
見わたせば柳桜をこきまぜて 都ぞ春の錦なりける(素性法師)
川端康成の『雪国』ではありませんが、木の芽峠の長いトンネルを抜けると、雪が残っていました。雪解け水が清冽な流れをつくっています。せせらぎの音が心地よく響きます。それなのに、ペットボトルや空き瓶、空き缶がたくさん捨てられています。
強烈な対比で、何とも残念でした。捨てた人たちは、どんな育ち方をしたのだろう?
ふと、数年前に雑誌「サイエンス」に載っていた米国の研究を思い出しました。就学前に国語と算数をしっかり勉強するのとしないのとでは、その後の人生が大きく変わるそうです。30代のメタボの兆候にさえ大差があるそうです。幼少期の教育の重要性を再認識させられます。貧困の連鎖を断ち切る必要性も、まさにここにあるわけです。
今日のゴールは、今庄。そばで知られる宿場町です。歩行距離は32キロ。疲れはありません。
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