垣添忠生の全国縦断がんサバイバー支援ウォーク 一言ブログ 5月1日
がん検診の危機
今日は朝、日本対がん協会群馬県支部(公益財団法人「群馬県健康づくり財団」)の方が、車で渋川のホテルまで迎えに来てくださりました。まずは、「リレー・フォー・ライフ・ジャパンぐんま」の会場でもある、前橋市の「ALSOKぐんま総合スポーツセンター」へ。
今日も好天。ニセアカシアの木を彩る乳白色の花たちの向こうに、榛名山がくっきり見えます。その手前では、新緑と風車の白が鮮やかな対比をなしています。
スポーツセンターに着くと、リレーの会場前で、新緑のもと、「ようこそぐんまへ」「全国縦断がんサバイバー支援ウォーク」の横断幕とともに、支部のみなさんが出迎えてくださいました。元気が出ます。
そこから戸塚俊輔専務理事らと5人ほどで歩き、昨日ご一緒した狩野太郎さんが教授を務める群馬県立県民健康科学大学を目指しました。途中から、高田邦昭学長も参加されました。解剖学がご専門で、群馬大学の学長だった方です。
キャンパスでは、若い人たちを中心に30人ぐらいが、「ようこそ群馬県立県民健康科学大学へ」の横断幕を掲げて歓迎してくださいました。狩野教授から、キュウリ、ニンジン、レタスなどの手作りぬか漬けもいただきました。実は昨日もいただいたのですが、絶品です。ぬか床には鰹節を混ぜています。なぜか昆布だと、こうはいかないそうです。
その後、いよいよ群馬県支部へ。またも横断幕で、何十人もの方々が大歓迎です。支部は、リレー・フォー・ライフぐんまの事務局も担っています。広い駐車場に、検診バスがずらりと並ぶ様子は、壮観です。
ところが、支部の屋台骨である検診が、いま、危機に直面しています。
“検診屋”とでも呼べばいいのでしょうか。簡単に言えば、精度の高い検診をとても望めない格安価格で検診を請け負う業者が増えているそうです。たとえば、複数の医師で読影すべきところを1人で読影している、とか。
そうした業者が淘汰されればよいのですが、現状は逆で、中小企業や、県の公共機関までが委託し始めています。県外の業者も進出しています。
以前、こんな噂を聞いたことがあります。検診でがんが見つかるのは、おおむね1000人に1人。それを悪用して、検診結果を精査せず、受診者全員に「異常なし」と通知している業者がいる、と。
安かろう悪かろう、の検診で、がんを見落とされたら大変な問題です。まっとうな検診機関の財政が悪化して、事業縮小になる恐れもあります。まさに、悪貨が良貨を駆逐する事態になりかねません。
がん検診の危機は、群馬県だけでなく、全国の問題です。日本対がん協会の全国の支部が2016年度に実施したがん検診の受診者は延べ約1150万人で、前年度より約24万人減少しました。
早急に全国で実態調査をして、対策を考えるべきでしょう。
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