垣添忠生の全国縦断がんサバイバー支援ウォーク 一言ブログ 7月3日
朝、青森県三沢市のホテルでうれしいことがありました。
フロントの男性従業員が「今日は野辺地(のへじ)までですか? がんばってください。せめてこれでも」と、冷えたボルビックを1本、差し出してくれたのです。
前日にフロントの女性職員にウォークの話をしていました。それが伝わっていたのですね。小さな親切かもしれませんが、私には、とても大きな力となりました。
青い森鉄道の三沢駅に着いて、3つ先の乙供まで乗る電車を待っていると、インクスの中村明夫さんと市谷雅裕さんが現れました。インクスは、映像やグラフィックデザインの制作会社で、中村さんは経営者でクリエイティブディレクター、市谷さんはメディアディレクターです。これまでも日本対がん協会は、禁煙関連のイベントの撮影やパンフレット作成などでお世話になっています。音楽関係にも強く、東日本大震災の後には、たびたび被災地を訪れて、楽器の修復などをされていたそうです。
今日は、私のウォークの撮影です。結局、中村さんのレンタカーで乙供まで行きました。前日にロケハンを済ませており、車で先回りしてカメラをセットし、歩いている様子を収めます。要所要所で、私の負担にならない範囲で、帽子にアウトドア用の超小型カメラを付けたり、360度カメラを持ったりしました。どちらも動画を撮れます。
極め付きは、ドローンです。昆虫のように2つの目が付いていて、地面から飛び上がります。牧草地のような場所で、数百メートル歩く様子を上空から撮影しました。中国製で約13万円だそうですが、実に精巧です。軍事に利用されたら恐ろしいと技術だと実感しました。
むろん、中村さんの思いは軍事とは別のところにあります。
「ウォークに参加したいと思いながらも、体の具合や時間的な都合で一緒に歩けなかった多くの人に、ウォークの様子を伝えたいんです」
帽子のカメラは私と同じ目線を提供します。360度のカメラで、私のいる場所の風景を体感できます。ドローンで上空から撮れば、さらに全景がわかります(ちなみにこの写真も、ドローンが撮影しました!)。
なるほど、と思いました。
技術を生かすのは、暖かい心。
それが重要なのです。
昼食後に青い森鉄道の野辺地駅で中村さんたちと別れて、ホテルまで約10キロの道を歩きました。すると、雷雨が襲ってきました。私は、緑のゴアテックスのジャンパーのフードをかぶり、傘をさしません。レンタカーを八戸に戻しに行った中村さんたちが、引き返してくれました。ちょうどそのころ雨が弱くなったので、車には乗りませんでした。
昨日と同じく、栗の花が満開です。アヤメや菖蒲、ヤマボウシも咲いています。カラマツソウを見つけたときには、ときめきました。妻とよく訪ねた奥日光の中禅寺湖や戦場ヶ原で咲いていたからです。回想の世界に浸りました。
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