ピンクリボンの輪が社会に広がりますように
~ピンクリボンフェスティバル2018 に参加しました
掲載日:2018年10月17日 9時47分
10月13日(土)、ピンクリボンフェスティバル「スマイルウオーク東京」が開かれました。乳がん検診の大切さを伝え、患者さんを支えていく活動で、今年で16回目を迎えます。
「スマイルウォーク東京」は、ピンクリボンフェスティバルのメインイベントです。参加者は六本木を起点に14キロコース、6キロコース、3キロコースの3つに分かれて自分のペースで街を歩きました。
私は、参加者の出発・ゴールの場となった六本木ヒルズアリーナで、フェスティバルブースの担当者としてグッズの販売などを行いました。
当日の参加者は3600人。少し肌寒い一日でしたが、会場は暖かいピンク色の熱気に包まれました。
「昨年娘が乳がんになりました」
ブースをオープンして早々に、年配の男性がひとりでいらっしゃいました。
「毎年参加しているんだけどね、去年娘が乳がんになっちゃって。なにか土産をと思って……」
とポケットミラーを購入してくださいました。
家族に「毎年乳がん検診に行くように」と言い続けていたこと、「まさか自分の娘が乳がんになるなんて……」という思いがあること、娘さんには5歳のお子さんがいることなどをぽつりぽつりとお話ししてくださいました。
きっと、今年はいつもとは違った気持ちでウオークに参加されたに違いありません。
「お気をつけて、お大事に」
と娘さんの快復を祈りながら、ウオークへと送り出しました。
当日販売したピンクリボングッズ。バッジやミニタオルなど完売した商品もあった。
当日のブースでは、ピンクリボンバッジのほか、トートバッグやミニタオル、ポケットミラーなどを販売しました。収益は、ピンクリボンフェスティバルの運営や乳がんの啓発活動などに使われます。
「毎年参加しているから、どのグッズも持っているけれど、お友達にプレゼントしたくて」
とグッズを購入してくださる30代の女性もいれば、
「もうずいぶん前のフェスティバルのTシャツなの」
と、初めて乳がんと診断された年から、毎年楽しみに参加してくださっているはつらつとした50代の女性、
「持っていないバッジがあればほしいなと思って……」
と帽子につけたピンクリボンのバッジコレクションを見せながら、ご夫婦でブースに立ち寄ってくださった方などがいました。
短い会話のやりとりですが、どの方もピンクリボンのグッズを身につけることで、少しでも乳がんの啓発に繋がればという気持ちにあふれていらっしゃることが伝わってきました。
開会式の時に感じた、ピンク色の熱い熱気は、もしかしたら将来乳がんを経験することになるかもしれない誰かを思う温かい心だったのかもしれません。
「#ピンクリボンの仲間」でつながろう
会場では、インスタグラムへの投稿を通してピンクリボン活動を社会に発信する取り組みも行われました。
ハッシュタグは「#ピンクリボンの仲間」です。
「ピンクリボンの輪が社会に広がっていきますように、という願いを込めて投稿しました」
と話して、スマ―トフォンの画面を見せてくださった方がいらっしゃいました。
画面には鮮やかなピンク色のバーベナの花と一緒に、ピンクリボンバッジが映っていました。帰宅後、私もその方の願いを繋いで、ピンクリボンバッジの写真を一枚撮って投稿しました。(文=日本対がん協会 大石しおり)
ピンクリボンの輪が社会に広がりますように。