共に歩む「ファイトバック」
2018年10月13日のお昼からから14日のお昼まで夜を徹して、リレー・フォー・ライフ東京中央大会が上野恩賜公園で開催されました。
今年は週末は雨が多く日本各地で開催されたリレー・フォー・ライフも荒天のため、中止やプログラム変更を余儀なくされた大会も多かったのですが、東京中央大会は天気に恵まれました。
リレー・フォー・ライフ東京中央大会は日本の中でも有数の参加人数で今年もたくさんの人が参加されました。2007年のリレー・フォー・ライフ芦屋大会をきっかけにがんを見つけた歌手のアグネス・チャンさんや、がんサバイバー・クラブの「垣添忠生のサバイバーストーリー」にご登場いただいた女優の古村比呂さんも、笑顔で参加されました。
ファイトバックは「行動する」こと
今年のリレー・フォー・ライフ東京上野大会のテーマは「共に歩む ファイトバック」です ファイトバックという言葉は、日常生活ではあまり聞きなれない言葉ですよね。強そうな言葉に聞こえるかもしれません。 リレーフォーライフのホームページでは、「立ち向かう」と書かれています。「立ち向かう」・・・ 医療者でもない私にできることは何かないのだろうか、と真剣に考えました。 がんを経験した私が出した、ファイトバックの答えは「行動する」ことだと思いました。自分らしく生きること、仲間を思うこと、がんを学ぶこと、経験を伝えること、そのすべてが私ができるファイトバックです。 立場に関係なく、がんで苦しむ方を減らすためにみんなが一歩を歩み続けることこそ、がんへのファイトバックだと思います。 リレー・フォー・ライフはセレブレイト、リメンバー、ファイトバックの3つのテーマがありますす。世界中から預かった寄付で白血病などに目覚ましい効果を発揮する薬「グリベック」が開発され、多くの命を救うことに繋がりました。 難しく考えず、誰もができる、無理をしなくても楽しんでできる、地道な行動を続けることが大切だと思います。 東京中央大会に参加されたサバイバーさんは、白い横断幕(フラッグ)に手形を押します。私は、ボランティアで手形のフラッグテントのお手伝いをしていたのですが、なんと受付が始まって3時間もしないうちに、3枚用意していた大きなフラッグに手形がびっしり押されていました。急遽、追加の布を買いに走る! 一人ではできなくとも、こんなに多くの仲間と共にがんに向き合うことができる。決して一人ではない。悩んだからこそ 患者だからこそ
患者が出来ることはもっともっとあるのかもしれません。日本対がん協会もリレー・フォー・ライフ東京中央実行委員会さんとともに患者サロンを始めようと企画しています。
10月を過ぎると全国のリレー・フォー・ライフも殆どが終了し、来年に向けて動き始めます。その集まりの中で患者や家族同士が出会い、自らの苦しみや悩みを共有し明日の希望につなげる時期となります。
一人で苦しまないでください、悩まないでください。きっと全国のリレー・フォー・ライフの仲間があなたの隣で一緒に泣いてくれます、笑ってくれます。
全国のリレー・フォー・ライフの情報ははこちらをご覧ください。
ちょっとだけでも興味があったら、ほんの少しの勇気を出して連絡してみてください。
(文・横山光恒)