フォーラム「がんと生きる」壇上より ~スタッフ便り~
2019年1月19日(土)、東京都文京区の文京シビックホールで開催された、フォーラム「がんと生きる」にがん経験者として登壇させていただきました。
最新治療・緩和医療・治療生活費・社会的な痛みといった、がんとの共生をテーマとしたフォーラムです。13時開始で15時半までの時間がとても短く感じられるほど深く、広く、切実な内容ばかりでした。
定員700名のところ1300名が足を運んでいただき、注目の高さを実感いたしました。
壇上からはみなさんのお顔が見え、言葉一つ一つに頷かれている人や、中には涙を流されてる人も見えます。
実はこの日を迎えるまで、スタッフのみなさんと何度も打ち合わせを重ねました。
私は患者経験者として、副作用との折り合いなどの闘病だけでなく、幼い子どもたちが大人になるまで寄り添えそうにない辛さ、治療費や生活費に追い詰められる不安などに直面してきました。
特に、思うように働けず、前職を離れ収入が途絶えたときの恐ろしさは忘れられません。スタッフのみなさんとそんな話をしながら、何にフォーカスを当てていくのかを詰めていきました。その結果、緩和や、金銭的な問題を中心にお話しさせていただくことになったのです。ただ限られた時間でどこまでお話しできるのか、悩みながら当日を迎えました。
当日は、10時過ぎに登壇者全員が集まり、司会の元NHKキャスターの町永俊雄さんを中心にテーマにそってそれぞれの立場からの意見を確認していきます。ランチも熱い話をしながらなので、食べた気がしません。
息をつく暇もなく、簡単なリハーサルを行い、いよいよ本番です。
みなさんの前に立たせていただいて感じたのですが、意外とお顔が見えるものなのですね。
私の体験だけでなく、みなさんの思いも代弁させていただく貴重な機会をいただいたことに奮い立つ思いを感じました。
必死になると、時間は早く過ぎると感じるものです。
同じ必死でも入院しているときの時間の流れの遅さとは大違い。
少し終了予定時刻を過ぎて無事に閉幕しました。
当日の模様は春以降にNHKで放送される予定予定だそうです。放送日が決まりましたらご紹介します
参加されたみなさま、スタッフのみなさま本当にお世話になりました。
帰りがけにスタッフさんから頂いた封筒にメッセージカードが一枚。デスクの横に貼っています。
生かされるって「有り難い」ですね。
(文:がんサバイバー・クラブ マネジャー 横山光恒)